エシレ・マルシェ・オ・ブールのクイニーアマン・ブルー [大阪府大阪市]
三種の神器。
ブーランジェリーの商品タグを深く眺める。
すると、頻出度の高い言葉にめぐり合う。
ゲランド産の塩、ヴァローナのチョコレート、そしてエシレの発酵バターだ。
僕はこれらを「三種の神器」と呼んでいる。
つい最近であるが、大阪の阪急梅田にエシレの専門店がオープンした。
発酵バターはもちろんのこと、アイスクリーム、ケーキなどのお菓子、
そしてクロワッサンも販売している。
エシレの発酵バターは、はっきり言って高価なものだし、
買ったところで素材を活かせるか微妙なところである。
だから、ここは職人に任せておくのがよいだろう。
フランスはブルターニュ地方の伝統的な焼き菓子「クイニーアマン」。
エシレには普遍的な「クイニーアマン・ブルー」と、
塩味の強い「クイニーアマン・ヴェール」がある。
どちらか悩んだものの、普通が一番いいということ、
そして美しい円を描いた「クイニーアマン・ブルー」に心惹かれた。
エシレのクイニーアマンはゲランドの塩も入っているから、
三種の神器のうち、2つを兼ね備えていることになる。
フランスA.O.P伝統発酵バターが塩の甘味を引き立てる。
その味はふわりと口の中で広がり、なめらかに溶けてゆく。
100年以上の歴史を凝縮したエシレのクイニーアマン。
時間をかけて味わいたい一品である。
BGM - Phoenix / 1901